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TAMAKOSIの日記

体育・スポーツや教育にかんしてかんがえたことを中心につづっていきます。研究会の情報も案内していきたいとおもいます。

リボン走実践、議論まとめ

先月開催された東海ブロック研究集会の2日目で、リボン走実践についての報告がありました。
 
ちょっと以前にもふれたものです。
 
ちなみに、リボン走は広島の小学校教員が同じことを開発していて、また体育科教育誌でも陸上の特集で紹介されていました。同じようなアイディアがでるんですね〜〜
 
 
さて、Mさんの実践は、攻撃的でおちつきのないクラスで大変な中、グループ学習をしくみ、それぞれの役割をもたせていくとともに、リボン走の魅力を生かした学習展開によって子どもたちの様子が変化していく姿が印象的でした。
 
 
感想をここにメモしておきます。
 
 
 
あ、ちなみに、この実践は夏大会で報告されます!
 
 
  
 
 
①Mさんが感じた「走る気持ちよさ」について
 Mさんは夏の研究大会で陸上運動分科会に参加し、そこでリボン走などにであい、走ることがたのしいと感じられ、子どもたちにもこのたのしさを味わわせたいと考えました。
 
 まずこれについておもったこと、Mさんは考えて動くことや仲間にアドバイスをうけることなどもふまえて「楽しい」と感じられたということですが、「走る気持ちよさ」についてはどうして感じられたのだろうかと考えました。
 
 
 なんでMさんは、今までにない走る気持ち良さを感じることができたのでしょうか。それまでのどんな経験にうらうちされているのかなぁ、走る観が過去の何から現在の何にうつっていったのかなぁ〜ふりかえってほしいなぁ〜とあれこれかんがえました。
 
 で、Nさんの発言をうけながら、Mさんが感じた走る気持ち良さは(これまでの体験として)ただ走るだけではえられなかったとしたら何がきめてになったのだろうか、それって、助言される中で、ペースを安定させた走り(ペース走、ジョギング)や体軸を安定させた走り方の獲得といったことが理由になっているのかなとおもいました。
 
 やはり、走りの新しい何か(技術や設計)を獲得できたから「結果」として「気持ち良い走り」がうまれたのでしょうか。
 
 
 全体研でもジョギングの実践がおこなわれていますが、走る心地よさを味わうことについては陸上運動実践の基本課題となっているとおもうので、もうすこし考えたいですね。
 
 
 
②Mさんの実践報告の際、子どもたちの感想文が一部紹介されました。それをよむとあらためてコツの協同探求者として学習集団を組織していくことは子どもたちの関係性もかえるんだなとかんじました。
 
 はじめはたのしかったといった感想がならんでいたのですけれど、
 
 
 第3時にMさんは役割分担をしてアドバイザーを設定し、相互観察をさせています。
 
その結果、「上下にゆらさず」「まっすぐ走る」といったおそらく友達からのアドバイス(コツ)がとんできてそれをうけての感想があげられていますね。
 
 友達にアドバイスするということから、技術的な発見が意識化されています。
 
その後第4時では「遠くのほうを目指して走るといいかなと思いました」とかいています。
 
これは自分が発見したことをみんなにも伝えようとする感想ではないでしょうか。最初は友達の助言に触発されて、その次に自分から発見したコツを友達にひろげようとしています。
 
そしてHさんがのべたように、最後は「うまく走れる」「きれいに走れる」「いい走り」といった走りの質にむかっています。
 
 
 自分の発見したことを安心して感想にかけるということにいいなぁとおもうのと、コツさがしから「質」の追求にいたったところは、ちゃんと陸上運動のおもしろさを学んでいるなとおもいました。
 
 
 
③「コツ」や「走りの質」についての気づきをみんなが「わかる」ようにするための仕掛けづくりの強化を。
 
 「からだを上下にさせない」「まっすぐに走る」ということ、これをみんなでためすというのも大事ですが、そこで、ビデオなどをつかいながら、「なぜ、それがポイントになるのか」ということをどうみんなに納得させていくのかもかんがえていきたいなぁとおもいました。
 
 
「まっすぐに走る」ことがはやくなることにつながるというのをどう「ほんとだ!」とおもわせるのか、「からだを上下にさせない」ことがはやくなる理由を「ほんとだ!」となるようどう子どもたちとやりとりしていくのか。
 
 
この点についてはMさんの感想から子どもたちがだしたコツをならべてみて、その理屈をみんなでかんがえていく機会をつくっていけたらいいなぁとおもいます。みんなでこれはこういう点はいいけれどこれはこういう点ではだめだとかなんとかいいあっているうちに学ばせたいコツがさだまってくるのではないでしょうか。
 
 
④ちなみにですが、「おおまた、こまた」の話で、「スピードの変化(加速)とともにこまたからおおまたになる」ということがわかっているので、おおまたかこまたかという二者択一の問いの設定もわかりやすくていいですが、二者択一でないそのほかの問いかけ方もかんがえたいとおもいました。
 
Yさんのマット運動の指導映像をみて感動したのは、子どもの「できなさ」(失敗した動き)が実は別の技の動きに発展するものだということを伝えていたことです。つまり、おおまたでという発見も、ほかの子の意見もとりいれながら、「歩幅の変化」に着目していることをほめながら、どこでどれだけ(おそらく「気持ち、ちょっとだけ」)おおまたにするといいのかをみんなでさがそう、とか、子どもの一見まちがっているものも部分的には、視点をかえればコツをいいあててたんだねとなるような形にしてあげられないかなぁとこれはかなり個人的な願望ですが、おもっていました。
 
 
 
⑤リボン走教材・教具の価値について(おもいつきです・・・)
 ・出原「田植えライン」は走りの乱れに着目して、意識・動作焦点の学習をともなって、リズムを安定させる腕振りをわからせる教材。
 ・スピード曲線は走り(加速)の時系列的変化に着目して、レースにおける最高スピードの維持が課題となることをわからせる教材。
 ・リボン走はスピードに着目してスピードのおちこみ地点をわからせる教材(仮説)。
 ・あてっこペース走はペースに着目して、レースにおける最高スピードを維持する習熟をねらう教材。
 
と整理できないか。
 
リボン走を使用して、順次性をみたら、①リボン走でリボンのおちる地点にきづかせて、②そこで何がおこっているのかいろんな調査をやる中の1つに、田植えラインで調べる、そして③その後スピード曲線を高学年でおこなうといった手順で実施できないか。
 
 
 
⑥リボン走教材のちょっとした難しさ?「リボンの長さへの挑戦」から「ペースを維持するための長さ調整」へと移行する困難さ。
 リボン走で「いかに長いリボンをあげるのか」という「長さへの挑戦」は、走りの設計を無視した最大スピードである。「スピード曲線」では最高スピードの維持をめざすが、それはスピードの持続性を考慮して9割ほどのスピードを維持することをめざす。なのでいかにねらったリボンの長さをおとさないで走りつづけるか」や「最高スピードであがる長さのリボンをいかにあげないで走り続けるか」といったことが課題になってくる。この視点の違いをなめらかに指導していくにはどうするか。Mさんの実践にはそのヒントがありそう。
 
 ひとまず、「自分の最高スピード」と「レースにおける最高スピード」と区別して考えておく必要がありそう。
 
 
 
 ちなみに、おもいつきですが、リボン走から田植えラインへとむかうのは一定の一貫性はえられるのかなとかんがえてみました。教材の発展性からいうとリボン走から田植え、そしてスピード曲線からあてっこリボン走などかな?リボン走からあてっこペースとかだと飛躍があるようにおもう。「走りの設計」の必要性があってあてっこペース走を学ぶ必然性がでてくるはずではないか。
 
 
 
⑦「教える(コツの)中身」について
 子どもから「上下しない」といったポイントがでて、そのどれを教える中身にするかということが課題になると議論がありました。これだけはかかせないなと個人的におもったのは、田植ラインやスピード曲線につながるポイントです(まっすぐに走るとか、こまたおおまたとか)。指導の発展をみていくと教える中身の柱がさだまってくるかもしれませんね。
 
 
 
⑧そのためにもやはり、HさんもTさんもいっていましたが、子どもの感想文をもう一度全部よみなおして、分析していく必要があります。1人ではきびしいということであれば、いままでよくやっていたのが、感想文をうちこんで印刷してみんなで検討するというものです。余裕ができれば強力してできたらなとおもっています。
 
 
 
⑨最後に、グループノートについて、直接みれなかったのでまちがっているかもしれませんが、実験結果や観察チェック表など、中身にかかわるものがはいってくるといいかなぁとおもいました。観察もポイントごとで分担してもいいかなともおもったり。
 
その他(メモ)
 ・すずらんテープの3つおり(Uさん提案)はぜひためしたいですね。
 ・うでふりの調査法(Nさん紹介)も今後参考になりそうですね。
 ・「おまえの走りは」という指摘ではなく「リボンは」という教具操作の問題になるという点(Sさん分析)は教材教具特性として勉強になりました。
 ・陸上運動・走運動のクロスカリキュラムを考案できないか。ペースへの着目など、クロスしてまなべるカリキュラムをつくれそうなきもしないでもない。Sさんは提案できるのでは?
 
 
おわりに
 ご自身のねらいをしっかりとしめし、そのねらいにそってふりかえられていることから、ほんとにMさんの実践記録になっていいなぁとおもいながらきいていました。「6 次回の実践のために、教材解釈・分析」といった節を最後に実践記録につけくわえられるよう、みんなでまたいろいろと議論していけたらなとおもいます。