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TAMAKOSIの日記

体育・スポーツや教育にかんしてかんがえたことを中心につづっていきます。研究会の情報も案内していきたいとおもいます。

ホールディングバレーボールについて(4月例会報告レジュメ)

今日は4月例会で報告した内容をはりつけ。

 

当日の実践報告は小学校実践であったけれど、先行研究で小学校でホールディングバレーボールを実践したものはわずかしかなかった。一方で、中学・高校で実践研究が蓄積されてきているので、今回は中学校の実践を紹介することにした。

 

また小学校におけるホールディングバレーボールの授業づくりをしていく段階として、初の試みとなる初年度では、まずは教える中身を抽出することに研究課題をおいている。そのため、学習会の内容も教材特徴をつかみ、指導内容を把握することにつとめた。

 

以下、レジュメの一部です。

 

ホールディングバレーボール教材の紹介

 

 人間が現在の社会の中で、人間らしく生きていくという基盤を忘れた運動文化の追求は、運動文化至上主義あるいは、技術主義といわれるものと考える。即ちこのような運動文化は、人間の幸福に奉仕すべきものであって、その逆になってはならない。

                                ……丹下保夫[1]

 

1.ホールディングバレーボールの基本的な特徴

(1)技能習熟が困難だから…でもこんな授業からは脱却したい!

「パス」の学習に終始してしまう授業

  アンダーハンドパス・オーバーハンドパスを習熟させてラリーをさせるので手一杯。

  …やっとこさパスでつないで返球できる程度…スパイクまでいかないラリーゲーム。

②うまい子だけが活躍する授業

  へたな子はなるべくボールにさわらないでひかえめに…でもボールがとんできたら積極的に。

  うまい子がスパイクをうつためにチームで協力しているゲーム…。

③「わかる」中身のない授業

  動き方がわからないでボールがこない時は棒立ちになってしまっている子、

  助言ができない子

    …相手の非を責める・文句の言い合いになるゲーム。

④ラリーが続かずゲームが盛りあがらない「うまくならない」授業

  サーブがはいれば得点…。レシーブがかえれば得点…。

 

(2)こんな授業をめざししたい!

みんなが

 ①バレーボールの「本質的なおもしろさ」(スパイクをふくむラリー)を味わえる。

 ②バレーボールにおける学習内容(戦術認識・運動技能)を系統的に学べる。

 ③バレーボールのおもしろさの発展を中核として興味・関心が持続する。

 

 → バレーボールのよさがわかり、バレーボールでみんながうまくなる、たのしめることを大事にする子どもたちになってほしい。

 

(3)同志会で開発されたバレーボール教材や指導系統[1]

  • 「スパイク」からの指導系統の考案

     ・中村敏雄の4回制バレーボール(1970代頃〜)

     ・ホールディングバレーボール(1987〜)

     ・「Aクイック」からの指導系統(2004頃〜)

  • 「オーバーハンドパスによるレシーブ」を重視した指導系統(2002頃〜)

   ※●文化学習にせまる実践(丸山、1993;矢部・制野、2002〜)     

 

(4)「ホールディング」(反則)の許容でねらうこと(※ ただしつかみ方を制限している)

 

 ・アンダーハンドパスはレシーブのように肘をのばしてとる、オーバーハンドパスも頭の上でオーバーハンドパスのように。

 ・1秒以上はもたない。

 ・方向をかえない。

 ・もちかえない。

 ・一歩以上歩かない。

 

図.『科学的授業を求めて』(1986、熊本民主教育研究会編)より

 

バレーボールにおける基本技術(レシーブ・トス・スパイク)を用意にする。

 ・レシーブの安定

   バレーボールの「レシーブ」における防御機能と攻撃機能を区別する。

 ・トスの安定(「レシーブ・パス」に規定されるため。※中・高ではトスはホールドなしが多い)

 ・スパイクの安定(「パス」「トス」に規定されるため)

 

得点にからむプレイ=おもしろいところを味わわせる

  バレーボールのおもしろさ=「コンビネーションからのアタックとその阻止」

 

子どものバレーボールに対する興味・関心をひきだす

  ・「手が痛くなりそう、はれるかもしれない」という不安を解消する。

 

「ホールディング」の許容水準を調整することで次第にバレーボールに必要な運動技能を高める

  ※バレーボールへと発展していくという点で、練馬区キャッチバレーボールとは異なる。

 

 → バレーボールのおもしろさを低技能の段階からみんながたのしみながら味わえる教材。

    「にぎってしたほうが、バレーボールがへたな人も、他の人とかわらないくらい上手」「にぎると長く続く」「こんどは、トスの位置を確実にしてもっとすごいスパイクにしたい」(子どもの感想、山口実践)

 

 

2.熊本支部のホールディングバレーボール実践

(1)佐藤さんのホールディングバレーボールの実践研究史

前史:熊本大学教養学部学生時代(熊本支部のバレーボールの集団研究に参加)

 ・1982年庭木ら「体育の授業に関する調査研究 球技指導の再検討」『熊本大学教育学部自然科学』。

   ※ディフェンスとの対応関係を学習しながら技能習熟する「対応事態における系列動作の学習を中心とした教授プログラム」と「従来の基礎—応用—ゲームといった一般的教授プログラム」の比較検討。

  → 同志会の球技指導では「攻—防の相互作用に関してはまだ不十分な点がある」と指摘。

 

1986年版『科学的授業を求めて』(熊本民主教育研究会編)ホールディングバレーボールの原点

  → 1982年の実験プログラムと類似。

 

主に全国研究大会での集団研究—コンビバレーの実践研究—

 ・1988年山梨大会から同志会全国研究大会へ参加

 ・1991年実践提案「戦術を教えるバレーボール〜ハドルまでいけるか〜」

 ・1992年基調提案「プレーの種類と芸術性を競うバレーボール〜コンビバレーを中心として〜」

 ・1993年基調提案「バレーボールをトータルに教えよう」

 ・1994年基調提案「競争を教えるバレーボール」

 ・1994年『スポーツ文化を教える』

 ・1997年「コンビバレー」 (熊本支部授業づくりプロジェクト研究会『スポーツ文化を教える』)

 ・2001年「『競争のたのしさを体感する』バレーボール」『体育科教育』9月号

 ・2002年コンビ(ホールディング)バレーとともに20周年(執念)!! 質の高い授業へ向けて、飽くなきストーカー的実践」『熊本支部創立30周年記念研究集会』

 

主に熊本支部での集団研究—防御の3層構造を指導するコンビバレーの実践研究—

 ・2005年起共同執筆「『防御』を教えることで『攻撃』が発展する〜バレーボールを教材として〜」(熊本支部授業づくりプロジェクト編『スポーツ文化を教える』または『たのしい体育・スポーツ』2005年3月号)

 ・2006年共同研究

   2007年起田さん「バレーボールの授業ー攻撃の典型と防御の典型を契機にー」(熊本支部授業づくりプロジェクト研究会編『スポーツ文化を教えるX』)

 2007年「戦術学習の指導内容に関する研究 : バレーボールを教材として」『熊本大学教育学部紀要』

 ・2009年「バレーボールの授業 マイプランからアワープランへ〜コンビネーションを中心として〜」(熊本支部授業づくりプロジェクト研究会編『スポーツ文化を教えるXⅡ』)

 

(2)佐藤さんのホールディングバレーボール(コンビバレー)実践の特徴

⑴佐藤流コンビバレーの基本的特徴

<基本のルールについて>

 ①1回目のレシーブのホールディングを許容する。

 ②身長(制)ローテーションを導入する。

   両チームのサーバーがお互い2本ずつサーブをした後、両チーム同時に同方向にローテーションする。このとき相手コートには同程度の身長の人が正対するようにしておく。

 ③プレイ間にハドル時間を導入する。

 ④サーブは投げ入れてもOK。

   ネットが低く、ネットすれすれサーブはレシーブしにくい。あくまでもサービス。

 ⑤ネットの高さは学級内で一番低身長の子がジャンプしてもネット上に前腕の真ん中がでる高さ。

 

<攻撃技術について>

 

・ネットに数字をつける。レフトから3、2、1、0、4、5、6とつける。

・クイック系をA、オープン系をBとする。

 

図.ホールディングバレーボールにおけるスパイクの位置と高さの表現方法

 

自分がスパイクをうちたい場所(0〜6)とトスの種類(AかB)を決定する。

 

図.一般的なトスの種類(バックアタックは除く)

 

 A、B、Cクイック、レフト、ライト、時間差、移動攻撃等をもちいて「だれが」「どこで」「いつ」(時間・空間)スパイクするかを自分たちで決定できる。

 

 コンビバレーとは、トップチームも行っているクイックや時間差、移動攻撃やバックアタックなどコンビネーションを駆使したバレーボールのおもしろさをみんなが味わうことのできる教材のこと

 

 

⑵佐藤流コンビバレーの学習過程(内容)

<攻防の原理・原則についての論理的発展過程(『科学的授業を求めて』より)>

図。

 

 のせられず…。

 

<学習過程>

 佐藤実践では1時間が「スパイク練習(準備運動) → 課題提示・集団討論 → 説明 → 最適練習(ほとんどがゲーム)」[2]で進行している。

 

<学習内容>

防御:相手からのサーブをどのようなフォーメーションで守るか

  ・ネット際は速いサーブはこない。

  ・すきまをつくらない(隣同士が前後左右にずれる、正方形に並ぶのが一番乱れる ※注)。

    前後のずれ(前後2人がかさなる前がとるかうしろがとるかの判断に躊躇する)

    左右(左右2人が並ぶと左か右のどちらがとるのかの判断に躊躇する)

 

攻撃:どうやって三段攻撃をするか 。

  ・相手コートの隙間に返球する。コートの隅へ返球する。

  ・とりにくいボールを返球する。つよいボールを返球する(スパイク)

 

防御:相手の三段攻撃をいかにふせぐか

  ・みんなささがって構える(レシーブを全員でする)。

  ・ブロックで速いスパイクのコースを制限する。

  ・ブロックしない前衛はさがる。

 

攻撃:相手のブロックにとめられた場合、どう攻撃するか

  ・ブロックのないところへ打つ。ネット際にフェイント(ブロックの上や左右に弱いボールをおとす)をする。

  ・強くうとうとかまえてやわらかいボールをおとす。

  (・ブロックよりも強く打つ。)

 

⑤防御:相手がブロックのうしろへフェイントしてきたときにどうふせぐか。誰がレシーブするか

  ・ブロックのうしろにはスパイクがこないと考えると、後衛のセンターが前にでてきて、ブロックのうしろで構える(フェイントに対応した逆Vレシーブフォーメーション)。

 

攻撃:一方からの攻撃(レフト)がうまくいかないときはどう攻撃するか

  ・二方向の攻撃(レフトへのトスとライトへのトス)ができるようにして、ブロックの数が少ない方にトスをあげる。

 

 ⑦防御:両サイド(レフトとライトの二方向)の攻撃をどう防御するか

  ・2人でブロックするために、前衛のセンターが真ん中で構えて、両サイドへブロックしにいく(ゾーンディフェンス)。

  ・残りの4人はブロックにあわせたフォーメーションをくむ。

 

攻撃:両サイドから打ってもとられたら、他にどんな攻撃方法があるか

  ※ブロック+フェイントカバーありのフォーメーションになるとアタックが決まりにくくなる。

  ・センターからの攻撃

  ・ブロックがいないときに早く打つ → クイックスパイク

 

防御:クイックスパイクをどう防御するか

  ・クイックスパイカーと同じタイミングでブロッカーもとぶ。

  ・センターブロッカーはクイックスパイクを意識しておく。また両サイドもセンターブロックに加勢できるように準備しておく。

  ・両サイドはブロックに参加しないときはうしろへさがってレシーブする。 

  ・クイックスパイクに対応するレシーブフォーメーションをとる。

 

攻撃:味方のクイック攻撃が何度もとめられてしまったとき、どう攻撃するか

  ・攻撃に時空間のずれをつくることで、ディフェンスの攻撃への対応をおくらせる(時間差攻撃)。

  ・クイックで相手のブロッカーを1人ひきつけて、ブロックの枚数をへらす。

  ・クイックとセミのスパイクの組み合わせで、相手のレシーブフォーメーションをくずす。

 

11防御:センターブロックのときに相手スパイカーがおとりになっていたとき、どうするか

   ・センターブロックがクイックと他(レフト・ライト)の攻撃にそなえておく(2回とぶ)

  ・他のプレイヤーもクイックやオープンの両方に対応できるようにそなえておく。

  ・1人1人をマークしてマンツーマンになりブロックする。

 

12攻撃:プレーの創造(組合せとその発展)

 

13攻防:コンビネーションによる攻防御

 

<佐藤実践における攻防戦術「時空間の争奪」をめぐる原理・原則の3つの層>

※図がのせられないので、文字だけ。

 

第1層 

オフェンス:

 すきまをねらう(よせる・だます)【基本のコンビネーションの発生】

 

・スペース(あいた空間)をせめる

・つよい球(はやい時間)でせめる

      ↕︎

・スペース(あいた空間)をなくす

・相手のアタックコースを予測・判断する

 

ディフェンス:

 まもる・よそく(かまえ・すきまをなくす)【基本のコンビネーションの発生】

 

第2層

オフェンス:

  ノーマークでうつ【コンビネーションの幅の広がり】

 

・多様な攻撃(フェイント・3方向からの攻撃)でせめる

      ↕︎

・ブロックでスパイクコースを制限する

・フェイントを含む3方向からの攻撃に対応したレシーブフォーメーションをつくる

 

ディフェンス:

  とめる【コンビネーションの幅の広がり】

 

第3層

 オフェンス:

   ノーマークでうつ【コンビネーションの質の高まり】

 

・多様なコンビネーション攻撃(時間差・ブロード)でブロックやレシーブフォーメーションの「時空間のずれ」をつくる(ノーマークにする)

      ↕︎

・多様なコンビネーション攻撃を予測したブロックやフォーメーションを組み立てる

 

ディフェンス:

  とめる【コンビネーションの質の高まり】

 

 

3.ブロックなしの段階で、次のステップへとつながっていく学ばせたい中身は?(列記)

<スパイクにつながるコンビネーション>

 ・パス:セッター役がトスしやすいように相手の頭におちるようにふわっとなげる。

 ・トス:セッターは横向きでトスをあげる。アタッカー役がスパイクしやすいように相手の身長(ジャンプの到達点)にあわせた「高さ」で、アタッカーの前の「位置」にトスをあげる。

 ・パス・トス共通:投げたい方向をむいてパス・トスをだす。膝をつかってパス・トスを安定させる。

 ・アタック:ネットに近づきすぎない「位置」で、ネットの方にからだをむけた「向き」で構える。ボールの下にはいりすぎないで自分よりも前でボールをとらえる。いろんなスペースにうつ。ディフェンスの隙間をみつける。

 

 <スパイクのコンビネーション(ディフェンスとのかけひき)>

  ・同じ人が打たないでレフトとライトの2方向さらにはセンターを加えた三方向からの攻撃をすることでディフェンスを翻弄する(※ひづるさんの次の課題か?)。

  ・低めのトスではやい攻撃(クイック系)と高めのトスで安定した攻撃(オープン系)の調整。

 

<スパイクとその阻止>

  ①スペースをめぐる攻防(すきまをねらう・ふせぐ)

    ・「スペース」:ネット際・すみ・真ん中・人と人の間・奥

    ・「強弱」:スパイク・パスアタック・フェイントと強弱をつける。

  ②予測・判断(相手の動きをみた空間へのせめ・まもり)…ここの学習内容がよわい

    ・ディフェンスの内側か外側のどちらにうつか、どこをねら(う)ってくるか「アタックコース」、どんな球をう(つ)ってくるか「強弱」を、予測・判断する。

      ・ネットとの距離

        トスがネットに近いと下(内側)におとす可能性が高くなる。

        トスがネットから遠いととおく(外側)にうつ可能性が高くなる。

      ・スパイカーの目(どこを見ているのか)やからだのむき。

      ・ディフェンスの構え(腰が高いか低いか)

 

   <レシーブフォーメーション>

     ・V字フォーメーション

        フェイント対応兼スパイクレシーブ対応=レフト・ライトの2人

        奥へのスパイク対等=センターの1人

     ・逆V字フォーメーション

        フェイント対応=センターの1人

        スパイク対応=レフト・ライトの2人

 

4.当時のバレーボールにおけるゲーム記録方法について(参考資料)

⑴触球数調査

⑵ボールの軌跡図調査

  ・視覚的にラリー数の増加や三段攻撃の展開がわかる。

  ・ラリーの質の高まりをチェック

⑶心電図調査をもとにラリー回数・スパイク決定率を算出する。

 

5.実践の成果と課題から

<成果>

 これまでの「基礎—応用—ゲーム」という指導系統ではバレーボールのおもしろさである「スパイクを含むラリー」をたのしむことができなかった。しかしホールディングバレーボールでは「ホールディングの許容・身長ローテーション・攻防戦術の発展的学習の組織」によって「スパイクを含むラリー」の醍醐味を味わわせることが可能になった。

<成果をふまえ、課題>

 『科学的授業を求めて』では「①サーブレシーブフォーメーション→②三段攻撃→③ブロック→④フェイント→…」と戦術・技術レベルで攻防の発展的関係が提示されているけれども、そのことと技能習熟との関連が実践記録からはみえてこない。なので、認識課題の飛躍がおこっているかもしれず、子どもに学ばせたい「わかる」が十分に吟味されているわけではない。実践を展開する中で、何が学習内容(わかる中身)になるのかをおいかけたい。

 関連して教師の段階的な発問から集団討論・発見をしていく「プログラム型の発見学習」となっている。しかし、よりバレーボールに熱中していく主体的な学習を組織するためには自分たちで発見した課題を自分たちで解決していく「探求型の発見学習」をいかに組織していくのかが課題になる。したがって、何がわかれば、次の課題がどうみえてくるのか、そしてそこにどう教師が働きかけていくのかといった「わかる」が自己運動する主体的学習を組織する指導系統の追求が必要となる。 

 またみんながうまくなるためにもグループでの相互観察や考え合い・教え合いが必要となる。これまでのゲーム記録では「ゲームの質の高まり」を把握する全体的な分析(軌跡図・ラリー回数・アタック率)や「ボールに触っていない子はいるか」といった個別の触球数の分析(心電図・アタック数調査)が多かったけれど、今後はグループで戦術的課題や方法を発見したり到達度を評価したりしていくゲーム記録をどうつくりだしていくかも課題となるだろう。

 

[2] 『科学的授業を求めて』では仮説実験授業を参考にした発見学習による教授プログラムがくまれており、それは「課題提示—個人思考—集団討論—選択肢練習」(50分)と「比較実験—結果および集団討論—説明—最適選択肢練習」(50分)を1コマとするものであった。佐藤はこの学習過程を1つの授業過程に短縮している。※仮説実験授業とは1963年に板倉聖宣を中心として科学の基本的概念や原理原則・法則性を教授するために開発された教授法を意味している。それは「科学的認識は対象に<仮説・予想>をもって目的意識をもって問いかける実験によってのみ成立する社会的な認識である」という考えを基礎として実験問題についての予測、討論、実験での検証という一連の手続きが組織化していくものであった。

 

[1] 代表的な文献は次のとおり。「4回制」:石田智巳(2014)中村敏雄の4回制バレーボールの実践.たのしい体育・スポーツ、1・2月合併号.「Aクイック」:殿垣哲也(2009);バレーボール.学校体育研究同志会編 高校体育の授業,創文企画.「オーバーハンドパスでのレシーブ重視」:小山吉明(2007);中学校三年間を見通したバレーボールの指導過程に関する研究.学校体育研究同志会編 運動文化研究,Vo.24.「文化学習」:丸山真司(2015)体育のカリキュラム開発方法論.創文企画.矢部英寿(2010);「生きづらさ」を「夢や希望」に「夢や希望」を「技術・ルール・制度」に―中学校3年生のバレーボール実践―.学校体育研究同志会編,運動文化研究,Vo.27.

 

[1] 丹下保夫(1960)体育指導における運動技術の位置.体育グループ(復刻版『運動文化論』参照).