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TAMAKOSIの日記

体育・スポーツや教育にかんしてかんがえたことを中心につづっていきます。研究会の情報も案内していきたいとおもいます。

2015・4月例会の議論のまとめ

バレーボール教材 愛知支部の活動

昨日の4月例会の議論のまとめです。

 

ホールディングバレーボールについての学習会と実践報告です。

 

報告のまとめはまたいづれ。

 

1.議論のまとめ

(1)パスラリーゲームをめぐる用語の整理をするべし。

 ・「いかにラリーを続けられるかに挑戦するアタックなしのラリーゲーム」「オーバーハンドパスでアタック(攻撃)し合うラリーゲーム(ジャンプあり?なし?)」「スパイクを含むアタックで攻撃し合うラリーゲーム」をなんとよぶ?

 ・両手打ちは「スパイク」なのか?どこからが「スパイク」になる?

  → 「アタック」を両手打ちを含む攻撃として考えて、「スパイク」を片手うちと考えたらどうか?

 

(2)「パスラリーゲームはドル平か?」をめぐって

①「ドル平」は運動技術の構造的特徴を「要素と単位」の発想から分析したものであり、「パスラリーゲーム」が「ラリー重視」「スパイク重視」のどちらのゲームにもつながるという提示の仕方とは切り口が異なる。

②「ドル平」の「呼吸と脱力(リラクゼイション)、呼吸と腕の協応動作」について、水泳で根本的に不可欠な「要素」をさぐり、それを「単位」として把握し発展のダイナミズムをさぐる発想がある。ならば、バレーボールではドル平の「呼吸」にあたるものとは、「レシーブ」ではないか。ボールをおとしたらまけてしまうんだから。

③「ドル平」は運動技術(クローズドスキル)の構造的把握をベースとしている。しかし球技教材の場合は戦術行動(オープンスキル)の構造的把握をベースとしている。戦術行動ではディフェンスとの対応関係によってゲーム(戦術・技術)の質が左右されるために、「ドル平」が開発された経緯とは異なる分析が必要になる可能性がある。

④バレーボールのおもしろさは「スパイク(片手てバシッとうつ)」にあると考えたとき、スパイクを含まない「アタック・パスラリーゲーム」は「ドル平」にならない、その前段階のゲームと考えられる。

⑤ホールディングバレーボールはどのような意義をもって開発され、発展させられていったのかをもう少し丁寧においたい。というのも、ホールディングバレーボールはそれで完結してしまうものであるならばいずれ教材として消滅するであろう。そうではなくて、ホールディングバレーボールがレシーブもはじくバレーボール型に活きる、発展していけることを実践的に証明していくことで、教材としての価値を高めていく必要がある。

 

(3)バレーボールのおもしろさについて

①バレーボールのおもしろさとしてどのようなラリーの質の高まりを想定するのか。ホールディングバレーボールでひきだされる「ラリーの質」とはどのようなものかを明確にしておきたい。

②球技は、攻撃を考えることが守備を考えることに、守備を考えることが攻撃を考えることになる。そのため、ゲームでは守備をして相手の特徴がわかりそこから攻撃を再構成していく過程をへる。バレーボールの場合は攻防のきりかえがはやいことに特徴がある。スパイクをうった瞬間、守りになる。レシーブした瞬間、攻撃になる。

③バレーボールにおけるプレイの特徴として、スパイク−トス−レシーブというそれぞれの役割がつながっていることである。ここをわからせることも大事ではないか。

 

(4)実践について

<1>「パスラリーゲーム」の導入の意義がわかった。

 スパイクイメージを「力強くバシッとうつ」から「ねらってうつ」→「ねらってバシッとうつ」へ発展させていく実践構想をえることができた。バレーボールの醍醐味を子どもたちは「バシッ」とつよくうつことに見いだそうとしている。スパイクをうつことからはじめる指導系統ではこのイメージのままに「つよくうつ」スパイクから戦術理解へと発展させることは困難となる。そこで、スパイクを制限したラリーゲームで「ねらってうつ」ことを学習させ、「ねらってうつ」スパイクを学習させていくことが可能となるかもしれない。

 

<2>ディフェンス指導の課題

①「ディフェンスの戦術にやられた!」という戦術のやりとりをたのしむ段階にいたったかどうか。ディフェンスについての理解がよわいのではないか。

②ディフェンスで3つのコツ(分担、予測、構え)を発見したことは成果であるけれど、発見したことをみんなで習熟する時間が必要ではなかった(実践では次の時間はゲーム調査になっている)。ディフェンスが高まることで、次のスパイクをめぐる課題がでてきたのではないか。

③ディフェンスの3つのコツをだしたときに、「予測」についてはまだ具体的なことにできていないので、次の時間は「予測」についてのコツをみんなでさぐっていく時間にしてもよかったのではないか。「予測」について「わかる中身」が明確ではない場合は子どもと一緒に考えていってもよい。これに関連して、Hさんの「セッターをみる」(トスの位置と高さのことか)という感想をもっとひろっていく必要があったのではないか、バレーボールにおけるセッターの重要性をもう少し考えておきたい。

④「構え」は最初はぼーっとしているだけである。また「構え」るようになっても「向き」が大事になる。ネットをみている状態から数十度アタッカーの方へ角度をかえただけでレシーブ返球率が高くなる。ちょっとしたコツ(“なぜなら”)で急にラリーがおもしろくなっていくのだ。この戦術の魅力もわかってもらいたい。「構え」は、最初は「ネット・相手コート」をみているけれど、だんだん「好きな子」をみるようになる。ではなくて、アタッカーの方へ「向く」ようになる。

 

<3>オフェンス指導の課題

①スペースをねらうということを柱としていったけれど、その後、レフト・ライト・センターと三方向からの攻撃バリエイションを増加していく、アタッカーまたはセッターが状況に応じてスパイクする位置を変化させられる、そういった段階が想定される。またつよくうつ(ディフェンスがとれないボールをうつ)ことも課題になるかもしれない。レシーブの発展とあわせて、スペースをねらう次のアタック戦術の発展を考えたい。

②トサーとアタッカーの位置関係をどう考えるのか。今回は「トスの自由度をあえて制限し特定の子どもにボールが集中するのを防ぐ(1人1回触球数ルールもあり)」ことと「うしろへのトスを想定するよりも常に自分よりも前でボール操作をする方が小学校4年生の子どもにとってはトスが安定する」ことを理由としてV字フォーメーションをとっている。アタックの選択バリエイションがふえていくためには「1人1回触球数ルール」をなくし、レシーブした子もアタックに参加できるようにすることが必要になる。しかし「1人1回触球数ルール」をはずすと基本のフォーメーションの位置からアタックできる位置まで移動していくこと、そしてまた戻る動きが必要になる。この習熟は時間を要するだろう。そのため、最初は「1人1回触球数ルール」をとりいれてボール操作や基本戦術・技術を学習したあとで、「1人1回触球数ルール」をはずしていくとよいのではないか。

 

<4>分析方法:プレイには連続性や攻防関係があるので、セッターとディフェンスの評価もしてほしい。

 

2.参加者感想

Hさん 

 13時間の「守りのポイント3つ」の「予測」と「かまえておく」という2点を具体的に示すなら、「スパイカーの体の向きに正対した位置にレシーブに入る」ということになるのかな?と思い明日。「セッターのトスの高さ、速さが◎なのに、スパイクが決まらない…。どうすればいいのか?」となれば守備を崩す次の攻めがうまれるのではないでしょうか。

 ボール運動のドル平を見つけることは大変だということはよく分かりました。攻めも守りも両方含むもの…自分自身も考えてみたいと思います。

 

Yさん

 小学校のバレーボールの実践を、はじめて聞きました。すすみぐあいが、よくわかる報告で、Hさんのそのつど考えたことも、私も、そうそう…と 思えるところも、ありました。やっぱり、スパイクから、あいているところをねらうアタックにかわっていったところが、この子たちの、わかったことだと思いました。

 

Hさん

 バレーというバシッとアタック(スパイク)が決まるところにおもしろさがあると思います。そのためにはアタックにつながるトス、トスにつながるレシーブがあって、ボールがつながってはじめて攻撃(得点)になるんだということを感じました。バレーのおもしろさが今回の例会でわかったので、バレーのプレーを改めて見たいと思いました。(今までもバレーをやっていても何がおもしろいかわからなかったので…)。子どもたちもバレーに対する関心が高まったんではないかと思います。

 

Nさん

 球技の指導はミルフィ〜ユ!だ…はっきりと分かってきた。「2〜3年後が楽しみだね。ガンバレ〜」(緑色ペン文字)。

 

Kさん

 バレーボールの大まかなルールしかわかっていない私にはパスラリーゲームがバレーボールのドル平になりうるのかということを考えるのは到底ついていけず…でした。。ただ、攻防のせめぎ合いによって子どもたちが技術を発見し獲得し、高め合い『ともに楽しみ競い合う』おもしろさが、今回のHさんの実践報告の中にはたしかにあったと思いました。うまくいえませんが…。とにかく、新たな実践課題や研究しようという気概をもって取り組まれていることに、元気と刺激をいっぱいもらった時間でした。ありがとうございました。

 

Iさん

 良い提案、良い議論…こんな例会は感想文のペンもなめらかだ。まず、T君の研究報告はホールディングバレーの基礎資料として貴重だ。とくに先行実践史の追及に注目したい。

 Hさんの実践は久し振りの全力投球実践で聞いていて清々しい感じがした。問題は教えたなかみの中核部分をつかみ出すこと、これにつきる。

 

Kさん

 ホールディングバレーというはじめて聞いたゲームだったので、基本的なことがわかることに苦労しました。ましてや小学校でのバレーボール実践はあまり聞いたことがなく自分も同じように「球技のドル平」を見つけようと考えていたので、今日の論議はおもしろかったです。でもむずかしそうなので-。発展していくものの基礎としての「ドル平」を見つけたいと思っています。今日はありがとうごあいました。そして、おつかれさまでした。