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TAMAKOSIの日記

体育・スポーツや教育にかんしてかんがえたことを中心につづっていきます。研究会の情報も案内していきたいとおもいます。

「わかる」対象とは?その2

さて、つづきです。

 

①「身体」の中の「身体にかんする自然科学的認識(知識・知覚)」について

<a:戦術・技術の認識過程で対象とされるもの>

 「足裏で水をおす感覚」がわかるというのは知覚レベルの対象です。また心拍数の変化とからだの変化の関係とは、運動強度を理解させるためのものでしょう。したがってこれは陸上運動における戦術的知識に該当するのではないでしょうか。この点においては対象は戦略・戦術あるいは技術という運動の合理的な方法(原理・原則)に関連する内容だとかんがえられます。戦術や技術といってもプロセスにおいて知覚内容を言語化していく過程をへるということですね。

 

<b:身体そのものを対象とするもの>

 ただし、「自分の身体にかんする認識」が技術レベルでの運動の合理的な方法をもとめるものではなく、自身の身体の緊張をかんじリラックスをするなどといった身体認識そのものにむかう場合も想定され、この場合は上記のものと区別する必要があるでしょう。たとえばこの領域では高橋さんが「身体的認識=各自が自分の身体をどのように感じどうとらえているのか、身体の気づき(body awareness)」として論考をたてています(『体育科教育学の探究』1997)。この意味で、上述の岡出さんの総括①は体育同志会の実践を対象にしたからこその結論であり、たとえば、舞踊やソマティックス教育を対象にした実践を307本あつめれば身体認識を対象とする論文が主流となるはずです。すなわち、実践の目標(体育実践論)によって対象が規定される、ということがまずおさえられなければならない点でしょう。

 

そして、<a,b:自然科学・社会科学の両面の内容をもつ>といえるでしょう。

 

次です。

 

②運動経過、ゲームの様相といった現象としての運動の事実

③技術、戦術といった課題を効率的に解決する方法

④技術の意義や課題を解決する方法の有効性を保証する論理

⑤時間、空間

 

⇒ これらは  <戦術・技術の認識過程でもとめられる対象の性質をさす>とまとめられるのではないでしょうか。

 

 ②③はともに戦術・技術の認識過程で対象となるものでしょう。この②と③で想起されるのは岩田さんが出原実践を分析する中でみいだした「わかる」対象の3つの特性です(『戦後体育実践論』)。すなわち「実態・課題・方法」です。

 

 ②は教具を利用して運動の「実態」認識にせまるために対象とされるもので、③は「実態」からみびきだされた「課題」を解決するための「方法」となっています。

 これらは教具の特性上言語的思考をうながすものとなっていますが、そのプロセスでは自身の運動経過を知覚して情報収集をし、また「方法」を実際に「できる」ようになる=身体化する過程で運動の知覚が必要となるでしょう。「運動知覚⇒運動課題の言語化⇒運動課題の身体化(知覚―運動行動の自己組織化)」の過程としてとらえることもできるでしょう。

 

 ③「なぜ」という点はいくつかの状況があるでしょう。たとえば、具体的事実をもとにして「こうなった(実態)のは、~~だから、こうだ(課題・方法)」というものや、仮説的な推論をもとにした「こうなるだろうから、こうだ(課題・方法)」というものが想定されます。すなわち「実態」・「課題」・「方法」をむすぶ因果関係を意味します(言語的思考)。

 

 上記は「原因分析」の文脈でもとめられるのですけれど、「なぜ」というのは論理的な思考においてももとめられ、例えば球技で「 フェイントで相手をかわす」という個人戦術をおこなう理由として「相手をひきつけることで自分がシュートする空間をつくる」というものがあります。すなわち、「原因」と「理由」にかかわるものがあるでしょう。

 

 ただし、岡出さんが小4でも困難かという平田さんの見解を引用しているはきになります。「こうきたら、こうなるから、こうする」という理解はできないということなのでしょうけれど、それは自分のプレイ(行動)を自分からひきはがして客観的に操作することができないということを意味しているのでしょうか。これは「課題」認識との関連で何かいえるのだろうか。低学年の「課題」認識とは活動を意味する場合がほとんどでしょう。「課題」をどうとらえるのかが鍵になりそうですね。

 

ちなみに、ピアジェによると論理的思考は小学校4年生ごろからですかね。

 

⑤は言語的思考を意味するものから知覚レベルのものがふくまれているでしょう。これは「空間をねらう・つくる」とか「シュートしやすい空間」とか「タイミング(時間)をあわせる」とかのことなので、戦術や技術の「実態・課題・方法」すべてにかかわることですね。。 

    

⑥思想

 ルールの意味については社会科学的内容もさることながら、戦術・技術との関係でもとらえられます。これは言語的思考に限定されるでしょう。

 

⑦集団のあり方や必要性、さらには集団を組織する方法

 これは岡出さんもいっているように戦術・技術とは別のもの。

 

ということで、

<戦術・技術領域>

・自然科学的認識

 戦術・技術にかんする「課題・実態・方法」(②③)とそれらをむすびつける「原因・理由」(④)、そしてその内容としての「時空間」(⑤)や「運動知覚の内容」(①)など。またルールの思想(⑥戦術・技術の選択・是非)や集団(⑦)など。

 戦術・技術にかんする社会科学的認識(①)

 

<身体領域>

 身体認識や身体にかんする社会科学的認識(①)

  

 といった具合になるのでしょうか。

 

あまりにも煩雑にやってしまったので、また今度みなおして修正するとおもいます。